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無意識に「はい」と返事をしていたけど、私を含め直子も匠も竜也も言われた内容なんて殆ど頭に入ってなかったし、女将さんの突然の変化に呆然としてた。
反して女将さんは私達が返事をしたことで、またフッと元の人の良さそうな笑みを貼り付けて部屋を去って行った。
「何よ…あれ」
直子の呟き声に、答えられる人なんていなかった。
「ま、まぁさ…此処出て外で気晴らしに遊ぼうぜ?」
空元気に近い竜也のそれに、皆が賛同する。
此処にいるのは少し気分が重かった。
我先にと身支度をして宿を後にした。
幸い、女将さんにも会わず、受付に人はいなかった。
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