第1話 メンヘラ刑事 1

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兵庫県警捜査第一課殺人犯捜査第一係の部屋。 配属五年目を迎える警部補の竹山は、声の主を見つめる。 訳が分からない自己紹介を終えた女。 深く腰を折り、周りの人間は声を掛けない。 今日は、竹山は非番の日だった。 七時間前に仕事を終え、東門街の行きつけのスナック【桃源郷】で酒を飲んだ後、風呂も入らず自宅のベッドに潜り込んだのは四時間前。 二十分前に電話でたたき起こされ、休日は消えてなくなった。
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