第1話 メンヘラ刑事 1

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寝不足で二日酔いの竹山は、自分よりひとまわり歳下だろう、目の前の女の言葉を反芻してみた。 回らない頭で考えたが、やはり、訳が分からない。 窓際にひとつと、六個の机。 ずらりと並ぶ、資料が詰まった本棚。 殺風景な大して広くない一室は、沈黙が流れている。 「…あ、ほら。みんな、拍手、拍手」 部屋の責任者である、警部の草壁が声を上げた。
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