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「そう、“彼女の意思”でもある。けれど……」
部長はにこりと微笑む。そこに美黄が寄ってくる。
「仲間とワイワイやりたいもんね!」
「そうね~。人数が多ければ、私の魅力も引き立つというもの!」
部員の1人が唐突に席から立つと、片手で大きな胸を押さえつけるように手を当てる。
「デカ乳がっ、牧場に帰れよ」
「あら、ひがみ? みっともない」
「まぁまぁ」
美黄は険悪な2人の空気を和ませようと棒チョコをわざわざ一袋分開けてから足を机に乗せた女子に差し出す。
「けっ、オレはそんな邪魔な重り付けて歩きたくはないね!」
素早く一本引き抜き口にくわえる姿はタバコを吸うチンピラのようだ。
「美黄は引き続きやんわりと勧誘を続けて、私達は他に出来ることを考える。あ、ポテチ頂戴」
「は~い」
美黄は部長の机に袋を投げるようにして置くと皆にお菓子を配っていく。
4人の部員達はお菓子を食べながら、昼休みが終わるまで騒がしくしていた。
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