第一章:《黒髪紅眼の破壊者》

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◆◇◆ 世界は、また僅かに崩れていった。 今日もまた何処かで大地が墜ち、海が枯れ、空は呑まれ。 また今日も、世界は滅びへと向かっていく。 はず、だった。 それが無くなったのは二月も前の事だ。 大地が墜ちる代わりに大地が現れ、空が呑まれる代わりに空が現れ。 滅びの刻が僅かながら遠ざかっていったのは、二月も前の事。 そして、かつて世界を守っていた者達が再び動き出したのも、この時からだ。 《オリジネイトフォース》。 《守護者》を《護る》、唯一の機関。 彼等はまた、やってくる。 この世界を護るために。 失われた《守護者》が再び蘇る、その時のために。 ?「‥‥‥‥騒がしくなってきたな、この世界も」 青年は、静かに呟いた。
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