第1章

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一歩一歩、足を進めるごとに声は鮮明になっていく。 「大人しくしてろ!…ったく手間かけさせやがって…!」 野太い男の声がチッと舌打ちをした。 「…ここで何をしている?」 凛とした声が空気に響いた。 耳当たりの良い、澄んだ声。 その声に、男たちは数秒の間動きを止めた。 「何をしているのかと聞いている」 何も答えない男たちに、女はしびれを切らした様に言った。
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