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「そうだね。超近接戦闘タイプのシノブ、俺だって魔術は使えるけど剣での攻撃がメイン。どちらかというと剣術のほうが好きだし。
プラシは、攻撃から補助、回復と幅広く使えるけど、もう一人ぐらい後衛が居てくれたほうがバランス的にもいいもんな。ミッツィだったら、補助と回復に特化してるから俺たちのパーティに入ってくれたら、いろいろと受けられる任務の幅が広がるかも」
ああ見えて、ミッツィもこの半年で成長している。総合科においてすら魔術の技量は中の上が関の山というポジションだが、性格的にはシノブに真っ向から意見できる貴重な人材。プラシに次ぐぐらいの常識人。
人間関係を円滑にするためにもああいう子が居てくれたほうがまとまるかも。
短い休暇を挟んで後期の授業が始まった。
ミッツィに金を稼がせるという意味もあったし、俺も災厄だ、災難だと後ろ指差されながら学園で生活するのが少し嫌になっていたし、シノブは退屈な授業よりも実戦経験を積むことを望んだし、プラシはそんな俺たちの欲求に嫌な顔ひとつせずに付き合ってくれたし。
学校の授業をまともに受けるのは週に一回、あとはギルドへ通って、様々な依頼を受けて金を稼ぎ、経験を積む。依頼が早く終われば学園にも顔を出す。
そんな生活が続いた。
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