第1章

22/100
前へ
/100ページ
次へ
翔子は、もうすこし休んでいこうかそれとも廃墟の外へ出て、先へと歩いていこうか迷った。 翔子がいま、身を潜めている部屋を見渡すと、かびだらけになり、ところどころ破れているカーテンがあることに気付いた。そして、そのカーテンを開けてみた。 カーテンを開けると、そこにあったのはベランダだった。そこで翔子は考えた。 ・日があるうちに、いまいる廃墟の部屋から出て、先へ進んだほうがいいか。 それとも ・焦らず、この部屋にいましばらくとどまり、幸いにも二階にいるのだから、ベランダから下の廃墟沿いの通りなどに人影があるかを見ておいたほうがいいか。 しばらくの間、翔子は考えた。 翔子が出した結論は後者のほうだった。そして、翔子はガラス戸の鍵を開け、ベランダへと出ていったー。
/100ページ

最初のコメントを投稿しよう!

41人が本棚に入れています
本棚に追加