フラワーガールの恋

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*** 「マリ、ルナ、」 式が終わり、そのあとのパーティで皆が飲み物を片手に談笑しているとき、アナが若い店員二人を手招きして呼び止めた。 「あなたたちに、ブーケを半分こしたのをあげるわ」 「え?」 白い蘭が贅沢にあしらわれたブーケが、すでに綺麗にふたつに分けられ、リボンもそれぞれに結びなおされていた。 「いいんですか、ブーケ投げなくて」 「私の友達は、皆もう結婚なんか、とっくにしてるもの」 そういってアナは柔らかに笑う。 ほんといつものキリっとしている彼女と違うなあ、とルナは思った。 とても素敵な雰囲気だけど。 「じゃ、遠慮なくもらいまーす」 マリがおどけた。 「二人に、ふたつだけアドバイスね」 「は?」 「私みたいに、回り道しないこと 」 「はあ」 二人は、まだ今回のアナの結婚までのいきさつをよく知らない。 「そして何よりも大切なのはね、好きな人との将来は、二人で一緒に考えること」 「アナ!」 そう言い終えたアナを、遠くからアレックスが呼びながら、こちらに近づいてきた。 「君に紹介したい人がいるんだ、、、。あ、ルナちゃんとマリちゃんだよね。いつもアナから話は聞いているよ。優秀な店員さんたちだって」 「ええ、そうですかー」 「おめでとうございますー」 「辣腕店長をさらってっちゃってごめんね。これからのProseをよろしく。また遊びに来るから」 そういうとアレックスはアナの頬にキスをひとつ落とし、アナに 「ちょっと!」 と軽く睨まれた。
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