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フラワーガール、、、?
すごく聞き覚えがある言葉だ。いったいどこで、、、
「覚えてない? 君がフラワーガールで、僕がリングベアラーで、、、」
その言葉と共に、身にまといつくような濃い緑の香りだとか、咲き乱れる花だとか、いろいろなイメージが突然降りてきた。
「え? 、、、あ! 、、、あのときのお兄ちゃん!?」
そうだ、名前が。どうして思い出さなかったんだろう。
「驚いたな」
この人が。
この私の目の前に立つ、恋しくて仕方ない人が、あの時のお兄ちゃんだったなんて。
「うそ、、、」
思わず口を手で押さえる。
何か言ったら、言葉以上のものがこぼれてしまいそうだ。
「久しぶり」 アレックスが照れたように笑いながら言う。
「、、、私、また、助けてもらってしまったんですね」
懐かしさや嬉しさや恥ずかしさや、いろいろな感情が混ざって上手く言葉にならない。
「そ、それも、今度はフリまでさせてしまって、」
“彼氏の” とは言えなかった。
どうしよう。俯いたままでアナは考える。
1度ならず2度までも助けさせるとか、めんどくさい子だと思われただろうか。
「フリじゃないよ」
えっ!? と驚いてアナは顔を上げた。
「フリなんかじゃ、ない」
アレックスの真剣な目が、まっすぐにアナを見ていた。
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