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アナの部屋に入ると、ベッドにもたれかかって座りこんだ二人は、時間を惜しんで話をした。
今までと同じように、週一回の電話かチャットをすること。
年に1度は必ず時間をとって会うようにすること。
二人の間の“決まりごと”を確認していった。
「ごめんね、アナ。本当にごめん。でも、今までもがんばってきたんだから。ね? またがんばろう?」
「うん、、、」
うなづくしかないアナだった。
アナが落ちつくと、徹夜で大陸を越えて飛んできたアレックスには、さすがに眠さの限界がきてしまったようだった。
うとうとし始めたアレックスを、「私のベッドに寝て」 と言ってベッドに引き上げる。
家族は夕方まで帰らないはずだから、その前に起こせばいいだろう。
そのまま寝息を立て始めた彼の隣に、アナは潜り込んだ。
熟睡しているはずのアレックスの右腕がアナの腰に回り、彼女の体を引き寄せる。
アナは彼の胸の中にすっぽり納まり、とても満たされた気持ちになってまた眠りに落ちた。
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