フラワーガールの恋

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振り向いた彼の胸に両手を滑らせ、シャツのボタンに手をかける。 ひとつ、またひとつ。アナの指が、アレックスのシャツのボタンを外していく。 「ちょ、アナ、何を、、、」 「私を待ってたらホントに冷えきってしまうわ。一緒に入りましょう」 濡れた体を華奢な指が辿っていく。 「何言ってるんだ、そんなことしたら、」 アナの指は止まらない。 アレックスは自分の中の熱が急激に高まってくるのを感じた。 このままではこらえきれなくなる。 「アナ、やめてくれ、」 限界が近づいてきていた。 「アナ、ほんとにダメだ、じゃないと、んっ」 言いかけた言葉は、アナのキスで掠め取られてしまった。 ガタン! 次の瞬間、アナは逞しい両腕でバスルームの壁に背中を押し付けられていた。 アレックスが、貪るようにアナの唇を求めている。 「んっ」 「アナ、、、アナ、、、」 うわごとのように名前を呼びながら、唇と手でアナを探り続ける。 「んっ、ま、待って」 「、、、待てない。もう、無理だ」 少しだけ顔を離して、苦しげな表情で訴えるアレックス。 「そうじゃなくて、まずシャワーを浴びましょう? 温まらなくては」 アナはそう言うと、シャワーカーテンを引いた。
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