第2章 過ちの朝

11/12
1372人が本棚に入れています
本棚に追加
/22ページ
こんな弱い酒じゃ…酒豪のわたしは酔えない。 「酒を飲んで現実逃避するくらいだ。婚約者を忘れられていないな」 「すべての元凶はわたしの父の会社にあります」 「会社?」 「わたしの父の会社は中堅の薬品会社『宝和薬品』の社長で、娘のわたしは秘書を務めています。婚約者は大手のメガバンク『帝和銀行』に勤めていて」 「へぇーキミの彼氏は銀行マンか…」 彼の声は興味深々だった。
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!