第1章 すべてのはじまり

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スモークサーモンのミルフィーユ仕立ての前菜が運ばれて来た。 崩すのが勿体無い芸術的な感じ。 わたしはおそるおそる崩して、サーモンを口に運んだ。 「なぁ?乃彩」 「何?」 「この際だから…言うけど…婚約取り消さないか?」 「えっ?」 川瀬さんの言葉は寝耳に水だった。 「乃彩が必死に隠しても…俺は知っているぞ。会社…相当ヤバいんだろ?」 「川瀬…さん!?」 「現状は経営破綻の状況にはないけど、経営難の状態なんだろ?貸出金だって延滞している…」
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