不信の瞬間

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地下鉄琴似駅に到着し、駅直結のスーパーで買い物をする。 閉店時間まで1時間を切った今は、デリカコーナーに並ぶ全てのお総菜に値引きシールが付けられていた。 買い物カゴを下げ、明日の朝食にする軽めのおかずを物色する。 並べられたお総菜のパックを吟味していると、私と同じようにお総菜のパックを物色する見覚えのある男性の姿が目に入った。 「勇樹・・・?」 頭を霞めたその名前を口にしてみる。 すると彼はその名前に反応し、私の方を振り向き笑みを浮かべたのだ。
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