不信の瞬間

3/10
前へ
/36ページ
次へ
「おぅ、笑美か。 一緒にカラオケ行った日以来だな。」 勇樹は手にしていたお総菜のパックをカゴに入れ、私の方へと近付いてきた。 「そっか。勇樹の家も琴似だもんね。 家はこの近くなの?」 「いや、JR駅の近く。笑美は?」 「私は反対側。区役所の方。」 私たちは久々の再会を喜び、その場で少し立ち話をしていた。 勇樹のカゴにはトンカツとポテトサラダのパック。 そして私のカゴには、野菜コロッケのパックが1つだけ入っている。 勇樹は私のカゴの中身を見て「これから夕飯?」と尋ねた。
/36ページ

最初のコメントを投稿しよう!

70人が本棚に入れています
本棚に追加