第1夜
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千尋と家の前で別れたあと、あたしは自分の部屋で制服を脱いだ。 手早くシャツとジーンズに着替えを済ませ、愛用のカメラバックを肩にかける。 「行ってきま~す!」 今は亡き、祖母の遺影(いえい)に声をかけると、自転車に乗って、坂をかけ下りた。 バイト先は家から15分ほどの、古い民家。 そこに雇(やと)い主が住んでいる。
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