第2話 ほんの少しの勇気

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『こんにちは、渡辺 優莉です。ご卒業おめでとうございます』 丁寧な口調で喋っている優莉。 なんか固いな いつもはもうちょっと柔らかい気がするけど… 『私は地元の高校ではなくて、九州の専門学校に進学します。なので、みんなとは2年後お別れです』 「え…」 今なんて? 思わず声に出てしまう。 『凄く寂しいです』 切なく笑う優莉を見て、私も切なくなった。 この頃から、知ってたんだ 私は何も知らなかった。優莉きっと悩んでたよね? 私はその事に気づけなかった。 こんなの友達失格じゃん 私が行かないでとか、言える立場じゃない そう思ったら、さっきの私のビデオレターがただの自己満足だと思えてきた。 私は結局、自分の事しか考えてない 私最低だ…
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