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卒業式が終わり体育館を出たあとも、涙は一向に止まらず、優莉と目が合う。
「千波ー、なに泣いてんの?」
「…うるさい」
そういう優莉こそ、目の回りが赤く腫れている。泣いた証拠だ。
優莉は私の思いを悟ったのか
「睨まないでよ」
と寂しそうに笑った。
そして、優莉も泣き出した。
「優莉だって…泣いてんじゃんっ」
「…っ、うるさいよ」
やっぱり嫌だ。
優莉と別れたくない。
好きだから、大好きだから、バカなこともけんかだってしてきた。
高校に行ったら、誰と過ごせばいいの?
私には優莉しかいないの。
優莉だけが私の親友なの。
ねぇ優莉。
私はあなたにとって大切な人ですか?
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