第1話 不安

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卒業式が終わり体育館を出たあとも、涙は一向に止まらず、優莉と目が合う。 「千波ー、なに泣いてんの?」 「…うるさい」 そういう優莉こそ、目の回りが赤く腫れている。泣いた証拠だ。 優莉は私の思いを悟ったのか 「睨まないでよ」 と寂しそうに笑った。 そして、優莉も泣き出した。 「優莉だって…泣いてんじゃんっ」 「…っ、うるさいよ」 やっぱり嫌だ。 優莉と別れたくない。 好きだから、大好きだから、バカなこともけんかだってしてきた。 高校に行ったら、誰と過ごせばいいの? 私には優莉しかいないの。 優莉だけが私の親友なの。 ねぇ優莉。 私はあなたにとって大切な人ですか?
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