【四】危険な恋

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【誉Side】 「やはり飲んでいたのね」 ドアを開けると、ゆりが笑みを浮かべた。 「お前も飲むか?」 「いただこうかしら」 グラスにワインを注ぎ差し出すと、ゆりは俺の首の後ろに手を回し抱き着く。 「私には口移しで飲ませてくれないの?」 「口移し?」 ゆりは妖艶な眼差しを俺に向け、手にしていたワインを一気に口に含むと、背伸びをし俺に口付けた。 口の中でワインの味が広がり、喉がゴクンと音を鳴らす。 「どうした。お前らしくもない」 俺の首の後ろに回していた手をほどき、ゆりは自身のグラスにワインを注ぐ。 テーブルに座り、少し脚を開きワインを一気に飲み干す。 「亭主と喧嘩でもしたのか」 「私が主人と喧嘩?」
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