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外回りを終え、店に戻る。
店内は御姉様方で賑わっている。木葉君に群がっているのだ。
女は花で、男は甘い蜜を吸う蜜蜂だと思っていたが、どうやら、男も花となり、女は甘い蜜を吸う蝶になるのだと、改めて実感する。
「ただいま帰りました。店長凄いですね」
「だよね、木葉君と凛子ちゃんがいれば、この店も安泰だな」
「それ、どういう意味ですか?私と華ちゃんは用無しだと?」
「とんでもない。フラワーアレンジの巨匠である早苗さんと、ベテランの華ちゃんあっての銀座店ですよ」
店長は早苗さんの機嫌を損ねないように、早苗さんを一生懸命ヨイショしている。
温厚で優しい性格の店長。
結婚していなければ、私の理想の男性像に最も近い存在。
不倫はモラルに反している。だから秘かに淡い恋心を抱いているが、それは何かを期待しているわけでもなく、単なる憧れ。
店長の言葉や笑顔に、少しドキッとするくらい、神様は許してくれるかも知れない。
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