【四】危険な恋

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「早苗さん…。奥様に花束って…辛くないですか。どうして社長はそんなことを…」 「華ちゃん、それは違うわ。社長は役員に抜擢したことと、過去の恋愛感情は無関係であると伝えに来たのよ。伸び伸びと自由にスクールの運営に携わりなさいと、トゥモローの花をプレゼントしてくれたの」 社長の気持ち、早苗さんにはわかるんだね。 二人は今も… 気持ちは繋がっている。 それは男女の愛とか、そんな次元ではなく、人と人との深い愛。 私と店長も… こんな風になれるのかな。 私達は… これからどうなるんだろう。 海原にこぎ出すのも、港に戻るのも、それは私達次第。穏やかな波なら航海も出来るけど、荒れ狂う波ならば沈没しかねない。 トゥモローの黄色花を眺め微笑む早苗さんは、いつもの厳しい目をした早苗さんとは、別人のようだった。
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