─誤算─ Act34.

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食事を終え、店を出てから額に手を当てた。 美緒はわずかに身を引く。 熱なんてあるはずもないのだし、暴露を恐れたのだろうか。 「熱はないな。 今日は食事だけにしておこうか」 率直に言えばやれないのは残念だが、そう言ってみた。 高校時代を除けば、オレがもっとも多く抱いた女は美緒だ。 他の男を知らず、素直だから、当然オレ好みの反応をする。 いつかは終わらせる関係に過ぎないのを、惜しいと感じる時さえあった。
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