76人が本棚に入れています
本棚に追加
「せっかく部屋、
取ってくれたのに…」
「ゆっくりするために取ってるだけだから」
堂々と言い切ってしまえば、嘘っぽくも聞こえまい。
ところが、返ってきた答えはオレの予想とは真逆だった。
人目も気にせず、美緒はオレにもたれかかる。
「…いいの。
あたし、したい…」
ささやくような声。
似つかわしくないセリフを吐いて、美緒はオレの腕にしがみつく。
顔をすり寄せられ、劣情を感じた。
無言のまま、そろってエレベーターに乗り込む。
最初のコメントを投稿しよう!