─誤算─ Act34.

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「サトルってさぁ」 シャーベット状のカクテルをつつきながら、真紀が言う。 外は肌寒いのに、店内が温かいものだから冷たい方がいいらしい。 「なんか、全然あたしに興味ないでしょ。 サトルは昔から他人に興味がないって、 タカさんが言ってたけどさ」 そんなふうにボヤかれたのは、十一月の終わりのことだった。 何をするにも真紀は気まぐれで、たびたび呼び出されることがある。 気が向けば、オレは応じるようにしていた。 半月に一度くらいのペースで顔を見ていたように思う。
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