─誤算─ Act33.

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以後、美緒とは週に一、二回のペースで会った。 時々ホテルに連れ込むようになった他は、以前と変わりない。 セフレみたいなものだった。 飯やホテル代をおごるのは、そのついで。 美緒がそう思っていないのは明らかで、時折、気が塞ぐ。 「昨日、久しぶりに高木くんから連絡があったわよ」 休憩室で考えごとをしていたら、由里子がそう話しかけてきた。 「へえ… 元気そうだった?」 「風邪ひいて寝込んでたって」 椎名の再調査を頼んで以来、オレにはまだ連絡がない。 まさかと思うが、オレの件を話しはしなかったろうなと、つい考えた。
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