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「・・・いつからそこに?」
できる限り驚かないように努めてもこいつが相手では意味ないだろう。
それでもわずかな反抗として問いかける。
「いつから?。そうじゃのう。最初からと言っておこうかの。」
「最初から・・・だと?」
「そうじゃ。まぁ、安心せい。この学院に[暇]なんてものはないからの」
では。と言って月影は講堂から出て行った。
「詩織、見えたか?」
「見えない。それどころか反応すらできなかった」
「詩織でも反応できないって、どんな異能なのやら」
ため息を吐きながら月影が歩いていったほうを睨んだ。
「あれに勝てる?」
詩織がふと聞いてきた。
「無理だろうな」
今は。と
「終わりよければ全てよし。最後に勝てばいいさ。卒業のときにでもな」
翠月は今、言いきったのだ。
卒業まで生き残ると。
「そうだね」
そして二人も講堂から出て行った。
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