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「あ~、生き返ったぁ!」
昂太は嬉しそうにスープを啜る。
暖房の電源を入れ、体の内外から昂太を温めてあげようと必死になって配慮した私。
そうする事によって、紫に変色していた昂太の唇にはやや赤みが差し、青白くなっていた肌の色も少しずつ血色を取り戻してくれた。
「あの時は気が動転していて冷静な判断ができなかったけど、我ながら本当に無茶したと思ったよ。
正直、途中の浦臼あたりで挫折しそうになったもん。」
そう茶化しながらも出た本音。
だけどこの言葉は一切私を責めていない。
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