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遊華自身、寂しい時や辛い時だってあるのに頑張ってるなってこんな時再認識する。
それもこれも紫月さんへの愛なのかな?
なんておもいながらも羨ましくもあった。
「私もそんな風に思える人と一緒になりたいな」
「なに? 急に?」
「ううん、紫月と遊華が羨ましいなって思っただけ」
「私?」
「うん、なんだかんだで遊華幸せそうじゃん」
「まぁ~確かに」
少し照れた顔で笑う遊華はやっぱり幸せそうだった。
数年前に見た結婚式の日も幸せそうに笑っていたけど、あの時とは違う落ち着いた幸せ感。
2人の間に流れるゆったりした甘い空気みたいなものに包まれている様に思えた。
「ねぇ明日仕事午前中休みでしょ?」
「うん、そうだけど?」
「もう一本飲まない?」
そう言って空になったワインのボトルを掲げる遊華。
「いいよ、今日は飲みますか!」
私は勢い良く返事をすると新しいワインを取りにキッチンへと向かった。
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