プロローク

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これでも、もうすぐ付き合い初めて3ヶ月が経とうとしているのに。 やはり何度考えてもため息は尽きない。 下がるテンションを何とか引き戻して、仕事を終わらせると病院の出口を出た。 歩道のガードレールに凭れながら煙草を吸うスーツ姿の浅井さん。 私の存在に気づいたのか、メガネの奥の瞳が一瞬柔らかくなった気がした。 「お待たせしました」 「いえ、仕事大丈夫でしたか?」 「はい。あの……」 「なにか?」 直ぐに手に持っていた携帯灰皿で煙草を消すと彼は歩き出した。 それがなんだか淋しくて、思わず呼び止めてしまった。 「あ、いえお店どこかなって思って」 「あぁ、駅前の――」 手、繋ぎたいな……。 いつも歩く度に想う事。 ただ隣に並ぶんじゃなく手をつないだり腕を組んだりもっと恋人らしいことをしたい。 でもそう思ってるのはきっと私だけなんだろうな。 浅井さんはどうして私と付き合ったんだろう? 毎日の様に言葉に出来ない問いかけは自分の中だけで消えていく。
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