プロローグ

3/3
前へ
/278ページ
次へ
「総理、ハッキングされてます。」 「まさか、隼也くんたちですか?」 メインコンピューターと共にほとんどのコンピューターの画面が消える。 それと同時に、あちこちで悲鳴が起きる。 「何が起きているんですか?」 麻野明、大帝国日本の首相は部下を引き連れ、1軍基地に向かう。 「これは……」 目の前には1軍の数人の悲惨な姿だった。 「高見さんはどこですか!1軍基地の指揮官は彼だったはずです。高見さんがいながら、なぜ……」 「高見総隊長は数分前から姿が見えません。工藤副隊長もです。」 「皆さん、戦いますよ。犯人はたぶん……」 麻野明は生き残った者たちを1つの部屋に集め、会議を開く。 「新型BRをもう一度始めます。幸い、隼也くんや嘉人くんも参加できる年ですから。」 「はい。洋平はどうしますか?」 「もちろん、彼も参加させます。」 (しかし、例のテロリスト集団と関係があるかもしれない。この騒ぎももしかしたら……) 「高見さんに指揮を取らせます。」 「しかし、総隊長は隼也の……」 「何か問題ありますか?」 国の全ての決定権は、首相にある。 実力社会になった今、力の無いものはあるものに従う他に命が助かる道はない。 1軍の数名が殺され、そして後から工藤北斗の死体が見つかる。 この事件が隼也たちに殺し合いゲームをさせる引き金となった。 そう、隼也は約束を守るために刀を抜く覚悟を決めたはずだった。 (隼也くん、働いてもらいますよ。) 「始めましょう、仲間同士の殺し合いを。」
/278ページ

最初のコメントを投稿しよう!

215人が本棚に入れています
本棚に追加