26人が本棚に入れています
本棚に追加
待ってろ。止める暇もないくらいの華麗な足さばき。
喉を痛めた以外は何の変化もないはずなのに、それを黙って見送ってハッとした俺はやっぱり風邪なのかも…。
先輩
声に出そうとして激痛に顔をしかめる。ああ、ホントに最悪だ。
愛しいあの人と過ごせる大事なこんな日に、俺はひとり情けなくてペタンとその場に座り込んだ。
先輩…呆れちゃったんすかね?
そう思って頭を振った。嫌々先輩はそんな人じゃない!
「………ふっ」
でも悲しい。情けない。…寂しい。
俺を置いていかないで好きな人。
.
最初のコメントを投稿しよう!