67人が本棚に入れています
本棚に追加
/94ページ
「朝比奈さん・・・!!」
大声で名前を呼ばれた。
声に驚き振り向くと、日毬は真剣な眼差しを俺に投げ掛けていたのだ。
「日毬・・・?」
あの子は俺に何を訴えているのか・・・?
それがわからないから、むやみに行動を起こす事ができない。
悪夢は二度と繰り返したくない。
だけど、もし日毬が望むなら・・・?
きっと俺は、もう一度羽ばたけるはず!!
「待ってて!」
俺はゲスト席とバージンロードの間を隔てていたロープを跨ぎ、神聖な赤いじゅうたんの上にむんずと踏み込んだ。
明らかに場違い。
そして悪夢を再び繰り返すかもしれない。
だけど・・・。
もし日毬が望んでいるのなら!!!!
最初のコメントを投稿しよう!