老い木に花

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「朝比奈さん・・・!!」 大声で名前を呼ばれた。 声に驚き振り向くと、日毬は真剣な眼差しを俺に投げ掛けていたのだ。 「日毬・・・?」 あの子は俺に何を訴えているのか・・・? それがわからないから、むやみに行動を起こす事ができない。 悪夢は二度と繰り返したくない。 だけど、もし日毬が望むなら・・・? きっと俺は、もう一度羽ばたけるはず!! 「待ってて!」 俺はゲスト席とバージンロードの間を隔てていたロープを跨ぎ、神聖な赤いじゅうたんの上にむんずと踏み込んだ。 明らかに場違い。 そして悪夢を再び繰り返すかもしれない。 だけど・・・。 もし日毬が望んでいるのなら!!!!
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