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「えー本日は記念すべき我が国の第三姫の誕生日ということでパーティーを開かせていただきました。会場にお越しの皆様、今日はぜひ楽しんで行ってください。」
ザワザワガヤガヤ
「うわっこの肉めっちゃうまいっす!パンもフワフワだし、サラダも新鮮で最高っすね!ねっ!隊長!」
「なんでお前はガッツリ料理食ってるんだ。お前完全に今日の任務忘れてるだろ。」
「忘れてないっすよー。でも、あからさまに警備の為にいると思われないようガッツリ料理食ってるんす。」
「本当は、どうだかな。」
「三番隊も可哀想っすよねー。会場周辺の警備だなんて。ま、そのおかげで私は楽をしてられるんすけど。」
「というか、なんでお前ドレスなんだよ。動きにくいだろ。」
「パーティーではドレスは基本っすよ。隊長だってしっかりスーツ着ちゃってるじゃないすか。そのスーツ、レボーネの新作っすよね。」
「ほぅ…あんがい詳しいんだな。そういうのに興味ないと思ってたが。」
「私だって女子なんすから、そらあるっすよ。」
「女子…ねぇ。」
「なんすか?なんすかその意味ありげな呟きは?」
「別に?それにしても今日は人数が多いな。」
「露骨!話の逸らし方が露骨過ぎるっすよ隊長!」
「そんなことはない。というかお前の近くにいると視線が厳しいな。」
「だから隊長と一緒に居るんすよ。パーティーはめんどくさくて嫌っす。」
「俺は虫除けか。にしてもこの人気は凄いな。会場の男の半分がお前を見てるぞ。」
「盛りすぎっす隊長。会場内に居る男性は245、そのうち私のことを見てるのは122人すから半分も見てないっすよ。」
「相変わらず、気配に敏感だな。誰か一人くらいと遊んでやらないのか?」
「貴族の坊ちゃんと遊ぶ気は無いっすよ。弱い上にプライドだけは高いから、めんどくさいんすよね。」
「今のは周りの貴族の坊ちゃんに聞こえたんじゃないか?」
「聞こえるように言ったんすよ。」
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