第3章

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「あったあった」 部屋の鍵を鞄に仕舞い、また急いできた道を戻る。 残ってる学生なんておらず、暗い廊下や階段が不気味に見えて小走りで進む。 あー、やっぱりサチについてきてもらえばよかったなーなんて思いながらロータリーを歩いていると 「……り、……き…の…」 ビクッ! ……誰かいる? ゆっくり足を進めていくと人影が。 でも、暗くてよく見えない… 「何度言われても無理だから」 「何で?どうして?」 男の人と女の人? またマズイ現場かな? 気付かれないようにこの場を離れて早く寮に帰ろっと。 そう思って向きを変えた時 「大葵」 足が止まった え?大葵さん? またそーっと様子を伺うと… 大葵さんと会長さん…? 「どうしても諦められないの。好きなの。大葵が好きなの…」
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