証明

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「…し、室長…アイス…」 手から落ちてしまいそうだったコンビニ袋を力のない手で持ち上げた。 「…アイス…溶けちゃいます」 溶けそうなのは… …私も同じ。 「…悪い。…冷蔵庫…そっちだ」 室長は私から離れると、急によそよそしくなった。 自分がそうしたことなのに、急に現実に引き戻されたような気がして寂しかった。 室長の後を追って短い廊下を進むとすぐにダイニングキッチンだった。 ダイニングにリビング。 独り暮らしにしては広くて… 綺麗に片付いていた。 「狭くてびっくりしたか?」 室長の言葉に私は首を大きく横に振った。 「全然…狭くなんてないじゃないですか」 「そうか?」 室長がソファに鞄を放るように置いて私を振り返る。 「…だから…私をお嬢様扱いするの、やめてください」 私は室長を軽く睨んで冷蔵庫に向かった。 今日の室長は… …なんだか意地悪だ。 「冷凍庫…開けさせてもらいますね」 私は溶けて柔らかくなったカップを冷凍庫に仕舞った。
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