3851人が本棚に入れています
本棚に追加
/32ページ
風呂からあがると
彼女はソファに座っていた。
まだ完全に乾いていないしっとりした髪の毛と
丸まった背中。
寂しそうな彼女の後姿に
優しい言葉も掛けられなかった。
彼女を欲しいと思っている。
心の底から。
酒を飲んで理性が壊れかけると
その想いは一層大きく膨らんだ。
玄関を入って間もなく、その想いが爆発したが
彼女に止められて我に返った。
酒の勢いだけで彼女を抱けば
きっと彼女は傷つくだろう。
でも、俺は…
酒の力を借りなければ
彼女を抱くことが出来なかったのかもしれない。
大切に思いすぎるってのも…
…困りもんだ
最初のコメントを投稿しよう!