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「…ん、わかった」
室長はそう言って歩き出した。
私は人目を気にして少し赤くなった目を伏せながら室長の後ろを歩いた。
室長は私を気遣ってくれたのかゆっくりとした足取りで少しだけ歩き、すぐ近くのコンビニに入った。
泣きべそをかいた私の目にはコンビニの白い明かりが眩しすぎる。
それに…
室長に泣き顔を見られてしまうのが恥ずかしい。
「…外で…待ってますね」
「それじゃあ、意味がないだろ」
「…意味が…ない?」
「俺の家には何もないぞ」
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