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「あんたも、あいつらと同じで私を騙そうとしてるんでしょ!?」
「あいつらが誰だか、私には分からないのですが……では、証拠として、私の力が本物であることを見せましょう」
魅せましょう、と私は言いました。はっきりと、断言しました。
私立四季上 学園の妖怪生徒達の間に、一般の人間に正体を明かしてはいけない、と言うルールは無かったはずです。
「……あんた、何者ーー?」
「いえいえ、私はただの『偉大なる大魔女』に過ぎません」
「魔女……?」
「『大魔女』! 大切なところなんですから」
言いながら、私は掌から一輪の赤い薔薇を出してみせます。
「……どうです?」
「普通に上手い手品……って感じ」
「じゃあ、これなら?」
薔薇を手の中に包み隠すと、今度は手の10倍はあろうサイズの大きな箱が飛び出しました。
「…………っ!?」
「いかがでしょう? 続きがご覧になりたければ、そう願っていただいても構いません」
「あんた、何なの……?」
ネムさんはまるで化け物にそうするかのように私に向かって言いました。
「本当に……あんたはーー」
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