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「そうですよ。会計、あんまり苛めちゃ、可哀想ですよ」
クイブチ マモウ
副生徒会長、杭淵 磨耗君が苦笑しながら言います。彼は枕返しと言う妖怪で、夢に干渉する能力を持っています。
ちなみに、1学年のトップと言う成績も兼ね備えた、正にザ・優等生。
「あー、悪かったです、はい……。滝上さんもごめんなさい……」
ペコリと頭を下げる私に、
「い、いえ……! 良いんです! むっ、むしろ、すぐ泣いてしまって、先輩の冗談も受け止められず、申し訳ありません!」
と、何故か逆に謝られてしまいました。これでは、素直に謝った私がもっと酷いことをしたかのようです。周囲からの私のイメージが、『意地悪な姑』になりかけているのを悟った私は頭を下げる滝上ちゃんの頭を無理矢理にでも上げようとします。
「はあー、まあ良いや。じゃあ、各自、遅くならないように帰宅すること。解散!」
手をパンパンと叩きながら、檻幽生徒会長は、指示をします。その的確さは、先輩の私でさえ舌を巻く程でした。
「杭淵、そう言えば、最近変な書き込みがネット上で広がっているのを知っているか?」
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