恩赦

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私の中の何かが それを意識することを 頑なに拒んでいるかのよう。 「話しはわかった。 小泉くん」 「……はい」 「ここで言いたくないのなら 別室で答えを 言ってくれてもいいが。 一応ここで聞いておこう」 そう言うと、 温人さんは 穏やかな笑みを消し 真剣な表情を私に向ける。 口の渇きが尋常じゃない。 喉が張り付く感じがした。
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