■珪孔雀石

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 一度、どうして俺に素の状態で接するのか訊いたことがある。  曰く、 「一度見られたしまったものしょうがないし、それに二条は言いふらしたりはしないでしょう?」 と薄く笑っていた。  それからは生徒会室で俺と二人だけのときなんかげっそりと表情が削げ落ち、ただ無表情で事務的に書類の処理をこなしていくものだから、始めのころは誰だコイツ、と違和感が半端なかったのをよく覚えている。  まあ、今では慣れたものだが。
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