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「小百合、最近、
よく泣くわねぇ。
どうしたのよー?」
「翼さんが旦那様で
良かったなって思ってしまって」
翼さんの顔が真っ赤に
なるのが分かる。
私もきっと赤くなってるわね。
「あ、翼さん、信号が赤!! 」
慌てて前を向いてブレーキを
踏む翼さん。
「はあ、危なかったわぁ」
「本当ですよ」
暫く沈黙が流れる……。
思わず黙って見つめあって
しまった。
「ハッ、アタシったら
小百合に見とれちゃって……」
「えっ?」
翼さんは前を向いて
信号が青になってるのを
確認すると、恥ずかしそうな
顔をしながら車を発進させた。
出会った頃はこんな二人に
なれるなんて思わなかった。
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