----あの日の----

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……っつ……ぐすん…… …… ……はっ。 目が覚めると、車は路肩に停車していて。 ぼんやりと、前を見る。 ……っつ……ぐすん…… (え……?) 運転席で、夏月さんが……泣いている……? ここは、どこ?僕は……どれだけ寝てた? 今、いったい、何が……起きている?? 慌てて車窓から外を見れば、 子供の背丈程にも伸びきった草が生い茂る平地が広がる。 「亮のお墓……無くなっちゃった……」 「亮の写真さえも手元に残って無いのに……」 泣き崩れる夏月さんを あさみんさんが気遣いながら目頭を押さえる。 このどこまでも続く平地。 どうやらここも、かつては街だった場所……か。 そして、夏月さん縁(ゆかり)の場所であるようだ。
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