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「わっ!」
至近距離にいたあたしは、音を聴いた瞬間体がびくついてしまった。
適当に叩いているみたいだけど、全身に響いてくる、重量感のある音。
その姿に、今までのチャラさが微塵も感じられない。
逆に硬派な雰囲気が出ている。
「ひゃ~、相変わらずすげぇや」
あたしと同じく至近距離にいた高山君もびっくりしていた。
「ロックは久しぶり、ってどこかで叩いてたの?」
「んー? 友達んとこのジャズバーで週2、3回くらいやってた」
「ジャズバーって……あぁ、あの店か。でもお前の会社、副業禁止じゃねーの?」
「平気。飯代タダにしてくれるだけだから。1人暮らしにはじゅーぶんありがたいしな~」
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