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「はい?」 「好きな人はいるの?」 「い、いませんけど」 「そう。なら大丈夫」 「大丈夫?」 「長谷川柊、2-Aね」 「はぁ」 「じゃあ、また」 バスが止まったのは、乗ったところから1つ目のバス停で、時間にしたら5分も走ってないだろう。 降りていく彼の背中をぼーっと眺めていた。一度も振り返ることなく離れていく。 もう一度、頬をつねってみる。 さっきより痛くない気がした。
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