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「……だから、好きなんだけど」 違うの。聞こえてます。 聞こえてないのかと、さっきより少しだけ声を大きくしてくれたけど、違う。そういうことじゃない。 サワサワと彼の後ろで揺れる緑を見つめたまま、固まる私。 えーと、この人ってあの人だよね。 長谷川 柊(シュウ) 「なにが?」 「は?」 「いや、なにがお好きなのかと」 「アナタ」
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