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クラスの友達とくだらない話で盛り上がった放課後。 いつもより、少しだけ遅い時間。バス停で中途半端にある待ち時間を見てガックリ肩を落としたその時。 「木下紗英」 フルネームで呼ばれ、条件反射のように「ハイ!」と、元気よく返事をして振り向いた。 そこにいたのは、先生でもなければ、一緒に騒いでいた友達でもなく、私の名前を呼んだ事などきっと一度もないだろう人。 「好きなんだけど」
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