第6章 机上の手紙

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窓を開けて、大きなカバンに食料等を入れて、 木材や大切なリボンを持った。 「私は、このリボンに…本当に、私は、このリボンだけに託すの? それがお母さんの願いであって、私が私でいられる…でも分らない… 私のあり方は、私で決める必要もあるし、 決して確かな事でも…ない。只、信じたい」 と言っていると外から誰かが話していた。 「シェリーちゃん?いるの?」 と見てみるとおばさんのようだった。 「はい。そうです」 「それなら、私の所へ来てちょうだいよ」 と言って手を招いていた。 私は、直ぐに頷いて急いで玄関の方へ行った。 おばさんに話を聞いた。 「こんにちは、何かしていたみたいだけど…それにしても… お母さんそっくりだねーシェリーちゃん」 と言って笑顔になっていた。 「お母さんは、今、いきているの?」 とシェリーが聞くと 「そうよ…あの人は、少し変わった人だったわね。 今も元気にいると思うけど、家にはいないの?」 と言っておかしな顔をしていた。 「お父さんと二人だけで住んでいるの」 と言っていると、 「そうなの」 と言い、おばさんと別れた。 私は、お父さんにこっそりと出て行った。 それはそれは、長い旅路だった。 初めは、家からククル港までの短距離、 対して堪えるものではありませんでした。 「あのーすみません…無料で船に乗れますか?」 「残念だが、有料なんだ。ごめんよ。お嬢さん」 と船員の人が言いました。 私は、とても困ってしまいました。 大事なお金を忘れてしまったのです。 ですから、向うの見える大陸に渡る事ができませんでした。 「ここまで…なのかな?」 としゃがんで小言で言っていました。
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