第10章 沙漠の旅にて

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「おじさん…生命を大切にするっていったじゃない。 どうして約束を守ってくれないの… おじさんの言葉で前向きにいられたというのに… 子供達に笑顔を見せてあげるって…どうして…」 と絶望に瀕していた。 立上がる事…ここから離れたくない強い信念を持っていた。 しかし、サンドワームの鳴き声が遠くの方から聞こえた為… 私は仕方なく、その場を離れて、 もう沙漠の土全体が湖として一郭なる位の悲哀さに満ちていた。 もう止まるのも止まらず、涸れてしまう事がなかった。 そのおじさんの優しく接してくれたシュネガー市での 病院での事を思い出してしまうと、  もう涙が出てしまって仕方なかった。 私は、歩き出して、おじさんの姿が遠くなって行きました。 「さようなら…ピエロのおじさん…優しかったおじさん」 と言って、リボンをギュッと握りしめて髪がクシャクシャになる程、 悔みがあった。 きっとお姉ちゃんも泣いているのだろうと、 思って心がとても冷たかった。 しかし、歩いても歩いても砂漠は、一向に抜け出せず… 只、体力だけある事が取柄だった。 私は、哀傷がが強すぎて、とてもおさえきれなかった。 だから、もう心臓の鼓動が脈を打つように とても気狂いをしてしまう程だった。 [私は、この痛みを感じてしまうのが、とても気になっていた。 けども、お父さんやお母さんとお姉ちゃんは、 このような苦しい痛みを感じて、只、 どうする事もなかった居た堪れなさが浮上してきていたと 思ってしまうと、どうしていいのか…人を… 大切な人を亡くす気持ちは、こうも胸が苦しいものなんだね… 初めて知った] と戸惑わせて頭の中がグチャグチャと巡らせていた。
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